知財風塵録

経営者、産学連携コーディネーター・URA、発明者(研究者・開発者)が知っておきたい知的財産と特許の世界

「イソジン(登録商標)」事件から学ぶこと(4)A社側(商標権者側)について

A社側からすれば、自社の商標権を使った事業が順調に発展していても、その利益の一部しか自社のものとはならないという不満や、ライセンス(使用権契約)先の事業であるために自らの意志ではその事業を完全にはコントロールできないという不満が、あったか…

「イソジン(登録商標)」事件から学ぶこと(3)B社側(使用権者側)について

B社側からすれば、50年以上(!)続けてきた事業の商標ライセンスの更新をしないと、突然に伝えられれば、晴天の霹靂でしょう。 でも、登録商標をどのように使用させるかは、商標権者の権利であるので、こういったことは常に起こりうることなのです。 ポ…

特許法第35条第6項の指針(ガイドライン)の公表

特許法第35条の職務発明規定の平成27年改正にともなって、企業(使用者)と従業者との間の取り決めがどのように行われれば法律上「不合理」なものとならないかを示すものとして、経済産業大臣が公表することが法律上定められていた指針(ガイドライン)…

熊本地震の知財関連救済措置について

日本国特許庁が、平成28年(2016年)熊本地震により影響を受けた方への特別な措置について、アナウンスしています: 平成28年(2016年)熊本地震により影響を受けた方への特別な措置について | 経済産業省 特許庁 平成28年熊本県熊本地方の地震により影響を受け…

平成28年(2016年)熊本地震に関する特許庁手続相談窓口

平成28年(2016年)熊本地震に関する特許庁手続相談窓口が開設されています: 平成28年(2016年)熊本地震に関する手続相談窓口の開設について | 経済産業省 特許庁 特許、実用新案、意匠及び商標に関する出願又は審判の手続について、地震被害によって期限…

「イソジン(登録商標)」事件から学ぶこと(2)事件のやや詳しいあらまし(興味のある方向け、読み飛ばして大丈夫)

この事件のやや詳しいあらましは、報道などからすると、以下のようなものです(興味のある方向け、読み飛ばして大丈夫): B社は、1961年に医療用外用消毒剤の承認を得て「イソジン(登録商標)」の事業を開始した。A社(正確にはA社の海外親会社)は、開…

くまモンのキャラクターの使用許諾と震災復興のための使用について(商標、著作権)

くまモンというキャラクターをご存じでしょうか。熊本県のいわゆるマスコットキャラクターであって、自治体によるマスコットキャラクターの代表的な成功例として、知られています。熊本県は、このキャラクターをよく管理していて、例えば通常であれば: 申請…

「イソジン(登録商標)」事件から学ぶこと(1)事件の概要

有名なうがい薬「イソジン(登録商標)」の発売元(販売元)が、最近、変更されたことは、ご存じでしょうか。名前を言えば誰でも知っているくらいの有名なうがい薬です。 見慣れたうがい薬のパッケージが、部分的に変わったものが本年(2016年)4月から発売…

インド商標出願が放棄された扱いになる事件(インド商標出願されたかたは至急ご覧ください)

インド特許意匠商標総局(the Office of the Controller General of Patents, Designs & Trade Marks (CGPDTM))が、この数週間に、多数の商標出願を放棄されたと取り扱う(treat as abandoned)措置をとっているようです。対象となったのは、オフィスアクシ…

日本国特許庁による熊本地震により影響を受けた手続の救済

平成28年(2016年)熊本地震により影響を受けた手続の取り扱いについて、日本国特許庁がアナウンスしていますので、該当されるかたはご参照ください: http://www.jpo.go.jp/torikumi/hiroba/kumamoto_kinkyuu.htm

経営者、産学連携コーディネーター・URA、発明者(研究者・開発者)に読んでいただけるように

このブログで迷ったことは、発信対象のかたによって、おそらく興味が全く異なることです。どんなかたにも同じ記事というわけには、ゆきません。そこで、このブログでは、次のようなかたに読んでいただけるように書くこととして、記事ごとに想定している読者…

ブログ始めました

ブログは、自分の日記のようなもので、伝えたい相手に届けるために、書くようなものとは違う気がするなあ、と思っていたのですが、ウェブで紹介されるブログには面白いものも多く、これらが飛び交っていることを見ると、なかなかの発信力があるように思えて…